夢の後先

2005年6月、一冊の詩集が出版されました。
「こいのうた」。
著者、たかぐちふみき。
…私です。

あれから3年。
この本を絶版にすることに決めました。

もともとの出版社である新風舎が倒産し、
その業務は文芸社に譲渡されました。
そして、再度この本を流通させるには
さらにお金がかかってしまうということで。
現在、私自身にそんな余裕はなく、
再販を断念することにしました。

こんな結果になってしまいましたが、
出版したことは後悔していません。
自分の夢が形になる機会を得て、
本屋さんで売られる姿も見て、
実際にたくさんの方に本を読んでもらえたことで、
多くの収穫がありました。

ただひとつ、後悔しているのは、
もっと本を売る努力をするべきだった、ということ。
もっとなりふり構わず。

友達や知り合いに送ったり、
本屋さんに持ち込み営業をかけたり、
イベントに持参したり、
有名人に送ったりと
出版当初、自分なりにはやってみましたが。

その後、転職・結婚・出産と
身辺が慌しくなり、
「そのうちに…」と
放置してしまっていたのは事実。
それだけが残念でなりません。

世界でたったひとつの、私の本。
こんな形でなくなってしまうなんて。
正直、今すごく落ち込んでいます。

でもでも。
これを最初で最後の本にしない、ということを
新たな目標にして、がんばることにします。
いつになるかわかりませんが、
いつか叶えたい夢として。

そして、どんなに精神的に落ち込んでいても、
無邪気に私の手を求めてくる娘の存在が
今の救いでもあります。

いつか娘の誇りになれるような、
そんな母親になりたい。

最後に。
現在、私の手元にいくらかの在庫があります。
興味がある方は、お譲りしますのでご連絡くださいませ。

コメント 6

がんばって、のnice送ります☆

本を出版できた、って、とてもうらやましいことです。
私も、書くことがすきで、ずっと芥川賞をとるのが夢でした。。。あはは。
小説を書いて応募しよう、応募しよう、と思いつつ、ずるずるときてしまったかんじで、何もやっていません。
こんな私から見たら、ふみきさんは本当に憧れの、うらやましい人です。。

ふみきさんが、詩集を出されたきっかけは何ですか？

私は、昔から、創作すること、つくることが好きで、今の職業もその思いの流れでたどり着きました。

今おもうのは、子供を産み育てることも、一種の創作だな、このうえないクリエイティブだな、ということです。
私は子供が先になってしまったけれど、いつかまた、ちゃんと自分のことをみつめられるときがきたら、書く仕事をしたいなと思いました。

ふみきさんも、いまはゆきぽんちゃんを第一に、素敵なレディに仕上げてください☆　そしてまたいつか、素敵な本を書いてくださいね。母親になった女性が書いた本、どんな本になるのか、いまから楽しみにしています。

ふみきさんの本、アマゾンでも買えるのかな？？見てみよう～
by mai (2008-07-15 00:12) 

>maiさん
ありがとうございます☆すごく嬉しいです。
私も割とずるずるしてしまってきた感じですよ～。
たまたま書き溜めていたものを応募してみて、
落選したものの出版する機会をいただいたので…。

子育てもクリエイティブな作業、本当にそうですね。
それに、今の経験も将来すごく役に立つと思います。
応援ありがとうございます♪お互いがんばりましょうね！

本、アマゾンでも一応まだ取り扱っているみたいです…。
by たかぐちふみき (2008-07-15 13:22) 

はじめましてこんにちは。「これを最初で最後の本にしない、ということを
新たな目標にして、がんばることにします」いつかその夢、かなえられるといいですね。……というか、今年中にもさっそくその夢、かなえてみませんか。近年は印刷製本技術の革新により、同人誌印刷所に頼めば100ページ100冊5万円前後から本を作れます。親しい人に配ったり、子供たちにプレゼントしたり、ポエケットに参加したり、いろいろステキに活用できると思いますよ。各社のお値段比較表はコチラ。
ttp://printnovel.web.fc2.com/insatsu.html

さてさて、ここでひとつお願いが。ただいま、出版界では詩集が売れなくて売れなくて困っています。詳しくはコチラ。
ttp://crekin.net/syuppan/syuppan4.htm

詩集を出したい人はた～くさんいるのに、詩集を買って読む人は少ない。そんな不思議な現象が長いこと続いています（詩集を出そうとする人は、研究のためにたくさん詩集を買って読むはずと思うのですが……なぜかそういう状況です）。そのため、良質な詩集を送り出せる余裕のある出版社は減る一方。代わりに、出版費用の相場を知らない一般の人に「詩集を作りませんか」と声をかけ、非常に高額な費用を請求し儲ける出版社が増えています。著名な詩人でも数百冊しか売れないほど市場が低迷している現状を故意に告げず、アマチュア詩人さんに数百冊～千冊も刷らせてしまう出版社もあるとか…。

そんなわけで、今後詩集出版を目指されるなら、ぜひたくさんの詩集を買って読んで、今後の出版の参考にして下さい。そしてすばらしい詩集を見つけたなら、お知り合いにプレゼントしてあげてください。そうした地道な活動が、詩の世界に活況を取り戻すことにつながります。詩の世界の苦境を支えるために、なにとぞご協力のほど、よろしくお願いします……。
by ぽえま (2008-07-15 14:26) 

>ぽえまさん
色々とアドバイスありがとうございます。
私は今すぐ出版、とも思っていませんし、
また詩集にするとも決まっていませんが
参考にさせていただきます。
by たかぐちふみき (2008-07-17 19:18) 

学生時代から作品のファンでしたが
自分の想いを言葉に綴れて
自分の想いを形（=本）にできた
ふみきちゃんは
私の自慢の友人でした。

ふみきちゃんがこの日記を書く数日前
たまたま「こいのうた」を話題にしていました。
（勝手に話題に出してごめんね。
でもよかったら読んでみてください。
私のマイミクのプルさんの日記「気持ち一つで」です）

私はこれからもいままでもふみきちゃんの
作品の読者であり続けるよ。
子育て、という新たな経験をして
またさらに世界広がったと思うし♪

とはいえ、現実の育児は2歳のやんちゃ盛りを過ぎるまでは
なかなかどうして大変ですが
また、少しずつ頑張ってね☆

by いちかめ (2008-07-17 22:43) 

＞いちかめちゃん
いつも応援してくれてありがとう。
本当に心強く思っているし、
支えてもらってるよ。
また何か書けるようになったら
ぜひ読んでね♪
by たかぐちふみき (2008-07-19 18:48)